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2024.04.23 ブログ
こんにちは、井上です。
みなさんは「読書感想文」は好きですか?長期休みになると、ネット上にお決まりのように、嫌われ者の代表格として意見が飛び交っていますね(笑)私は読書感想文にはメリットしかないと思っているのですが、時代はそうではないようです。読書感想文反論者の主な意見は、「課題図書で読む本を限定されている」、「読書感想文を書くわずらわしさによって、逆に読書嫌いを助長している」といったところでしょうか。確かに、本来読書は強制されてするものではありませんが、それは主要科目の勉強や副科目の勉強もそうでしょう。そもそも論で言えば、勉強は強制されるべきものではありません。やりたい人がやりたいことをやればいいものです。しかし、義務教育期間にそれらをすることには多くのメリットがあり、その人自身の今後に役立つことはだれもが認めるところです。だから、「強制」されているのでしょう。読書感想文にも多くのメリットがあり、年に2回、長期休みに1冊でいいからそれをやってごらん、ということはそんなに批判されることなのでしょうか。
課題図書が決まっているという点に関しては、どの本を読めばいいのかわからないという小中学生、特に読書習慣のない生徒は多いのではないでしょうか。そうであれば、読んでタメになるもの、それくらいの年代の生徒が面白いと思えるものを専門家が選定して課題とすることは真っ当なことだと思います。ただ、もし「これ以外の本を選んではいけない」というふうに規定されているのであれば、そこは改善すべきだと思いますが。
読書感想文によって読書嫌いが進んでいるという点に関しては、はたしてそうでしょうか。1年のうちの夏と冬に、それぞれ1冊ずつ読むことは、読書好きからするとたいして苦ではないはずですし、感想文を書くこともそれほどの苦労ではないように思います。少なくとも、それが原因で読書を嫌いになるほどではないでしょう。また、元々読書嫌いだった人が(強制された)読書をきっかけにより嫌いになるというのもいまいち納得できません。好きになることはあっても、今まで以上に嫌いになることはあるのかなと思います。もちろん、前述したように、読みたい本があるのに、決められた本しか読んではいけないという決まりがあるのなら、そうなる人もいるかもしれませんが。
そもそも、学校は何のために読書をしてほしいと考えているのでしょうか。私が思う読書のメリットは、読書によって知識や視点を広げること、読解力を伸ばすこと、集中力を養うこと、表現力を養うこと、想像力を養うこと、このあたりでしょうか。学校も、読書で得られる何らかのメリットを享受してほしいという思いから勧めているのでしょう。それだけのメリットを考えれば、そんなに目くじらを立てて批判するようなことではないように思うのですが…どうなんでしょうか。私には見えていない何かデメリットがあるのかもしれませんし、学校の読書感想文の決まりを熟知しているわけではないので、反論者の人を批判する意図はありませんが、私は読書感想文を書くことによるメリットは今後の人生においても役立つものばかりだと思いますし、効率的で、汎用性の高い行為だと思っています。
そんなわけで、私が受け持つ小学生の一人と読書感想文の個別授業をすることになりました。私は国語ではなく、その子の算数を受け持っているのですが、割合の問題を教えているときに、どうしても、文章が理解できないようで、何度説明しても、どう計算したらいいかわからないようでした。最終的には「問題を解ける」ようにはなりましたが、問題文に「何が書かれているのか」はやはりわかっていないようでした。そんなやり取りをしている中で、国語の話になりました。すると、本人が国語の方が嫌いだと言ったので、ダメ元で読書感想文を書こうかと提案してみたところ、受け入れてくれました。今までにも何人かの生徒に同じ提案をしたことはあるのですが、誰一人受け入れてくれたことはないのでうれしかったです。1か月に1冊、読みたいものを本人が決める、時にはマンガでもいい。そんな「決まり」で今月から始めることになりました。初めての「授業」なので、どんなふうになるのかはわかりませんが、その子のためになるように試行錯誤しながらやっていけたらと思っています。ちなみに第1回は『チョコレート工場の秘密』(ロアルド・ダール著)になりました。この作家が好きだそうです。もちろん私もその本を読まなくてはならないのですが、自分が選ばない本を読むことは、私にとっては楽しいことなので、毎月の楽しみが一つ増えたと思っています。これを機にその生徒がいろいろな能力を高められたらと思っています。
これを読んだ生徒が、それなら自分も!と申し出てくれたら、うれしいのですが、嫌われ者の「読書感想文」君、そんな奇異な人はいないのでしょうね(笑)
それでは今日はこの辺で失礼します。