言葉を発すること

2019.06.19 ブログ




こんにちは、井上です。

先日ブログに書いた「えげつない」教材が完成しました。使い方によっては、実力テスト対策はもちろん、受験勉強においても強い味方になるでしょう。なんせいつも側に私がいるようなものですから(邪魔とか言わないで…笑)

さて、今日は「言葉」についてお話ししようかと思います。

私のブログで度々登場するNHK『プロフェッショナル〜仕事の流儀』ですが、先日芸者さんの赤坂育子さんの回がありました。まもなく80歳を迎えようという彼女は、政治家から俳優まで幅広く支持を受けるような大御所の芸者さん。しかし若い頃に「もうあいつは呼ぶな」と言われたことがあったそうです。赤坂さんのゴルフの話がお客さんの気に障ったようだと、他の人から聞かされました。そのときに彼女は、「私は気に障るようなことを言った覚えはもちろんない。でも、私は言葉一つ一つを、本当に慎重に考えて発していたか」と考え直し、そこから再出発して今の地位を築いたそうです。

言葉は発したときに相手のものになるのだと改めて教えてもらいました。仕事だけではなく人として生きる上で重要なことですが、少なくとも私がしているのは言葉を発して、物を伝える仕事です。私の伝えたい内容や気持ちが生徒や保護者の方々にうまく伝わるようにいつも細心の注意を払う必要があるのだと背筋がすっと伸びた思いがしました。

ところで今日モスバーガーのドライブスルーを利用したのですが、商品を持って来てくれた女性店長が、かれこれ10年以上前の私の車の装飾を覚えてくれていて、商品を受け取るときに少しその話をしました。覚えていてくれて嬉しいことをお伝えすると、いえいえいつもありがとうございます、とおっしゃった後、「失礼しました」と会話を締めました。この謙虚な一言を私は言えるだろうかと感動しました。この場合、英語ではおそらく'Thank you for your time.'となるのでしょうが、それでは残念ながら「失礼しました」という言葉の美しさは表現できていません。いい日本語に触れられたと嬉しくなりました。

赤坂さんにせよこの店長にせよ、言葉は相手を幸福にも不幸にもするのだとよくわかっておられるのでしょう。そんな話者になれたらと思った一日でした。

では、今日はこの辺で失礼します(笑)(←笑ってはいけないですね)
sungrove

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